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準強制わいせつ事件で逮捕 | コラム | 刑事事件の弁護士ならあいち刑事事件総合法律事務所 堺版

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準強制わいせつ事件で逮捕

睡眠薬を利用した準強制わいせつ事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所堺支部が解説します。

◇準強制わいせつ事件で逮捕◇

大阪府貝塚市に住むAさんは、自宅を訪ねてきた知人の女性に睡眠導入剤を混入したお茶を飲ませました。
そして、お茶を飲んだ女性が眠り落ちた女性に対して、Aさんは、胸を触ったりする等のわいせつな行為をしたのです。
目を覚ました女性が被害に気付き、警察に届け出たことから、Aさんは準強制わいせつ罪で警察に逮捕されてしまいました。
(実際に大阪府貝塚市で起こった事件を参考にしたフィクションです。)

上記◇事件◇はフィクションですが、この事件と同様の睡眠導入剤を利用した準強制わいせつ事件を起こした男性が、検察庁に書類送致されました。(送致罪名は「準強制わいせつ致傷」)
そこで本日は、準強制わいせつ罪について、堺市で刑事事件を専門に扱っている、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

◇準強制わいせつ罪◇

刑法には、強制わいせつ罪と準強制わいせつ罪があります。
まず「強制わいせつ罪」とは、相手の抵抗を抑圧する程度の暴行、脅迫を用いて、わいせつな行為を行うことで、「強制わいせつ罪」は、刑法第176条に規定されています。
また、被害者が13歳未満の場合は、わいせつ行為の手段として、暴行や脅迫が用いられない場合でも成立します。

これに対して、刑法第178条1項に規定されている「準強制わいせつ罪」は、人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、わいせつな行為に及んだ場合に成立する犯罪です。
準強制わいせつ罪の法定刑は、強制わいせつ罪と同じく「6月以上10年以下の懲役」ですので、起訴されてしまった場合は、無罪若しくは執行猶予付きの判決を獲得しなければ刑務所に服役することとなってしまいます。

◇「心神喪失」と「抗拒不能」◇

準強制わいせつ罪でいうところの「心神喪失」「抗拒不能」とはどういった状態なのでしょうか?

●心神喪失
精神上の障害によって正常な判断力を失っている状態を意味します。
具体的には「睡眠」「催眠」「泥酔」「精神耗弱」「麻酔」等の状態にあることをいいます。
睡眠導入剤を混入したお茶を飲ませて相手を眠らせる行為は、準強制わいせつ罪でいうところの、相手を心神喪失にさせる行為に該当します。

●抗拒不能
心神喪失以外の理由で心理的・物理的に反抗の不能な状態にあたることです。
極度の恐怖によって心理的動揺に陥っている状態などが「抗拒不能」に当たります。

◇準強制わいせつ事件の弁護活動◇

刑事弁護活動は大きく分けると

①身柄開放活動(釈放や保釈に向けた活動)

②被害者対応(事件被害者との示談締結に向けた活動)

③減軽活動(不起訴を求めたり、刑事裁判で、無罪や刑事処分の減刑を求める活動)

に分類されます。
当然、起こした事件の内容や、刑事手続きによって弁護活動の内容が異なりますが、準強制わいせつ事件を起こして警察に逮捕された場合は、上記①~③の全ての活動を早急に開始する必要があるでしょう。

①身柄開放活動

警察に逮捕された場合は、勾留されないように検察官や、裁判官に対して働きかけます。
もし勾留が決定してしまった場合は、裁判所に対して、勾留の取り消しを求めたり、勾留決定に対する異議申立て(準抗告)を行います。
また起訴されてしまった場合には、裁判所に対して保釈を請求することもできます。

②被害者対応

準強制わいせつ罪の刑事弁護活動で、被害者対応は、処分の軽減に直結する最も重要な活動です。
起訴前であれば、被害者との示談によって「不起訴」の可能性が非常に高くなりますし、起訴されてしまった後に示談が成立した場合でも、判決に大きく影響を及ぼします。

③減軽活動

起訴前であれば、検察官に対して不起訴を求めることとなります。
起訴された場合ですと、警察や検察から開示された証拠を精査するとともに、少しでも被疑者の有利となる証拠を同時で入手し、刑事裁判を争うこととなります。

 

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則竹理宇

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