児童買春事件で略式罰金を獲得
事件概要
ツイッターで知り合った17歳の女子高生に現金を渡して、わいせつな行為をした児童買春事件です。
この事件で警察に逮捕されたAさんは、勾留されることなく釈放されましたが、逮捕事実以外にも複数回、同様の児童買春事件を犯していました。
事件経過と弁護活動
児童買春は、児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律で禁止されている行為で、その法定刑は「5年以下の懲役又は300万円以下の罰金」です。
初犯の場合は、ほとんどの方が略式起訴による罰金となりますが、複数の余罪がある場合は、初犯であっても公判請求(正式起訴)されて刑事裁判になることもあります。
児童買春事件では、児童の保護者に謝罪し、示談を締結することによって処分が軽減される可能性があります。
今回の事件でAさんは、携帯電話機を押収されており、そこには複数の女児とのやり取りが記録されていたことから、Aさんは余罪の発覚を非常におそれていました。
そこで弁護士は、Aさんに対して、警察等の取調べに対するアドバイスを行うと共に、警察に対して、早急に捜査を終結し、事件を検察庁に送致するように求めました。
またそれと同時に、弁護士は、被害を受けた女子高生のご家族に対して、Aさんの謝罪の意思を伝え、示談交渉を行いました。
交渉を開始した当初、ご家族は、示談に対して否定的だったものの、粘り強く弁護士が交渉を重ねたところ、最終的にご家族に謝罪を受け入れてもら事ができ、Aさんの処罰を求めない旨の寛大な意見を頂戴することができました。
こういった弁護活動が功を奏してか、それ以上、捜査機関においてAさんに余罪の追及が行われることはなく、Aさんは、略式起訴による罰金の処分が決定し、公判請求(正式起訴)を免れることができました。
解決のポイント
児童買春事件は、複数の余罪がある場合は、初犯であっても公判請求(正式起訴)される可能性のある事件ですが、余罪の立件を阻止するとともに、被害者家族と示談を締結できたことが、今回の結果を獲得することのできた一番の要因ではないでしょうか。