【お客様の声】生後3ヶ月の乳児に対する傷害事件で不起訴を獲得
2021年7月16日
- 罪名傷害罪
- 解決結果不起訴
- ご依頼者ご家族様
- 都道府県大阪府
満足度
大変満足
お客様の声
◇事件概要◇
男性は、自身の子供である生後3ヶ月の乳児に対して暴行し傷害を負わせた傷害の容疑で警察に逮捕されました。
逮捕されたのは、加療1週間の軽傷を負わせた傷害事件の事実でしたが、被害者とされる乳児は逮捕された事件とは別に頭蓋骨を骨折する重傷を負って児童相談所に保護されており、警察等の捜査当局が、男性が乳児に重傷を負わせたのではないかと疑いを持って、別件逮捕していることは明らかでした。
◇事件経過と弁護活動◇
当初、男性のご家族から逮捕された男性への初回接見サービスのご依頼を受けて、刑事事件専門の弁護士が警察署に留置されている男性に面会しました。
そこで男性が、逮捕された事実の事件も含めて、これまでの警察の任意捜査には協力的で、記憶にある部分についてはすでに警察に供述していることが発覚し、今回の逮捕は、乳児が重傷を負った事件の取調べを目的とした別件逮捕であることは明らかでした。
警察等の捜査当局が、証拠が乏しく逮捕状を請求できない事件の取調べを目的として、別の軽微な事件で被疑者を逮捕することは珍しくありませんが、このような手続きの場合、警察は被疑者の自供を得ようと、連日にわたって非常に厳しい取調べを行う傾向にあります。
そのため弁護士は、逮捕拘束されている男性の一刻も早い釈放を目指しましたが、裁判官は男性の勾留を決定しました。
弁護士は、この裁判官の決定に対しても異議申し立て(準抗告)をするなど、可能な限りの活動を行いましたが、男性は20日間にもわたり、身体拘束を受けたまま取調べを受けることになりました。
この間、担当の弁護士は毎日のように警察署に赴いて男性に接見して、警察の取調べに対してアドバイスするなどして、厳しい取調べを受けている男性をサポートしました。
その結果、男性は20日以上に渡る厳しい取調べを耐え抜き、勾留の最終日に処分保留によって釈放されたのです。
釈放後も警察等による捜査が続きましたが、釈放から3カ月以上の時を経て検察官が不起訴処分を決定し、無事事件が解決しました。
◇弁護活動を振り返って◇
親からの虐待によって命を落とす子供が後を絶たないことから、昨今、児童虐待に対して警察等の捜査当局は厳しい姿勢で臨む傾向がありますが、それ故に、今回の男性のように、全く身に覚えのない容疑をかけられて警察に逮捕される方も少なくないようです。
今回の事件では不起訴処分を獲得することができましたが、中には起訴されて刑事裁判にまで発展し、最終的に無罪判決が言い渡された方も存在します。
身に覚えのない容疑で警察に逮捕されたり、取調べを受けている方には弁護士の献身的なサポートが必要不可欠であることを痛感した事件です。