冤罪事件に強い弁護士　

2021年9月10日
コラム

泉南市の窃盗事件で犯行を疑われている方の強い味方になる弁護士について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所堺支部が解説します。

泉南市の窃盗事件で取調べ

Ａさんは、泉南市で運送会社を営んでおり、普段は泉州地区の個人宅に荷物を配送しています。
そんなある日、急に携帯電話に大阪府泉南警察署から電話がかかってきました。
警察官から「Ａに窃盗の容疑がかかっているので警察署に来てほしい」と警察署に呼び出されたＡさんにとって全く身に覚えのない事件でしたが、相談した弁護士から「任意出頭に応じなければ逮捕されるリスクが高くなる。」とアドバイスを受けたので、Ａさんは指定された日に警察署に出頭しました。
警察署で、担当の捜査員から「配達先のお客さんの家の玄関先に置いてあった財布の中から現金を盗んだ。」と追及を受けたＡさんでしたが、やはりＡさんには全く身に覚えのないことでした。
その日は自宅に帰ることのできたＡさんでしたが、後日、再び警察署に出頭しなければならず、冤罪事件に強い弁護士に今後のことを相談することにしました。
（フィクションです。）

窃盗罪

窃盗罪は刑法第２３５条に規定されている法律です。
簡単にいうと、窃盗罪は、人の物を盗むことによって成立する犯罪ですが、Ａさんが疑われている事件の場合、配送とは別の機会に、お客さんの家の玄関に窃盗目的で侵入していれば住居侵入罪の疑いもかけられる可能性があります。
窃盗罪の法定刑は「１０年以下の懲役又は５０万円以下の罰金」ですが、窃盗罪で警察の取調べを受けているからといって、必ず刑事罰が科せられるわけではありません。
刑事罰が科せられるのは、刑事裁判で有罪が確定した場合、若しくは、略式起訴によって罰金刑が科せられる場合だけで、不起訴になった場合や微罪処分になった場合には刑事罰は科せられません。
ちなみに微罪処分とは、被害額が２万円以下等、定められた条件を満たした際に適用されることのある処分です。
微罪処分はいわゆる警察からの厳重注意のようなもので、警察署で被疑者指紋を採取されたり、被疑者写真を撮られたりはしますが、その後検察庁から呼び出しを受ける事もなく、前科もつきません。

冤罪事件に巻き込まれたら

Ａさんのように冤罪事件に巻き込まれる可能性は誰にでもあります。
大切なのは警察等の取調べに妥協することなく毅然とした態度で容疑を否認することです。
取調べを担当する捜査員の言うことに迎合したり、曖昧な返事を繰り返していると、気付かないうちに犯人に仕立て上げられて、最終的に有罪が確定することもあるので、冤罪事件に巻き込まれてしまった方は早急に弁護士に相談してください。

冤罪事件の現状

信じ難い話しですが、これまで冤罪事件は数多く発生しています。
中にはすでに死刑が執行してしまった方もいますし、実際に何十年も刑務所に服役して出所してから冤罪が晴れた方もいるのです。
最近は警察等の捜査当局も、こういった事実を受けて取調べ等の適正化を図っているようですが、いまだに冤罪事件が発生しているのも事実です。
警察の取調べ段階で冤罪が晴れた方もいれば、逮捕、勾留期間中に冤罪であることが分かり釈放された方、また刑事裁判で判決が言い渡されて初めて冤罪を晴らすことができた方もいるのです。