(事例紹介)大麻リキッド所持の大麻取締法違反で逮捕
- 2022年6月21日
- コラム
(事例紹介)大麻リキッド所持の大麻取締法違反で逮捕
~事例~
「大麻リキッド」と呼ばれる液状大麻を所持していたとして、大阪府警西堺署が、堺市の私立認定こども園の園長の男(42)を大麻取締法違反(所持)の疑いで逮捕していたことがわかった。
(中略)
捜査関係者によると、男は昨年11月中旬、堺市内の店舗の駐車場に止めた車の中で、大麻の幻覚成分を濃縮した液体約0・5グラムを隠し持っていた疑い。
パトロール中の警察官が職務質問をして発覚。
(※2022年2月24日7:25読売新聞オンライン配信記事より引用)
~大麻リキッド所持事件~
今回の事例では、逮捕された男性は「大麻リキッド」を所持していたことによって大麻取締法違反の容疑をかけられ、逮捕されるに至っています。
「大麻リキッド」とは、引用している記事にもある通り、大麻の幻覚成分である「THC(テトラヒドロカンナビノール)」という成分を濃縮した液体を指す言葉です。
大麻リキッドは、大麻の主成分を抽出・濃縮したものですので、乾燥大麻などよりも作用が強いとも言われています。
また、大麻リキッドは電子タバコなどを利用して吸引することで使用する形態が多く、抵抗感少なく使用できてしまうという面もあるようです。
大麻の所持は大麻取締法によって規制されていますが、大麻リキッドのような大麻の加工品であっても、この大麻取締法の規制を受けます。
大麻取締法第1条
この法律で「大麻」とは、大麻草(カンナビス・サティバ・エル)及びその製品をいう。
ただし、大麻草の成熟した茎及びその製品(樹脂を除く。)並びに大麻草の種子及びその製品を除く。
この条文から、大麻取締法のいう「大麻」には、大麻草本体だけでなく、その製品も含まれることが分かります。
よって、先ほど触れたように、大麻の加工品である大麻リキッドも大麻取締法の「大麻」として規制を受けるのです。
そして、大麻草自体や大麻リキッドなどの「大麻」を所持していた倍には、以下のような刑罰が科されます。
大麻取締法第24条の2
第1項 大麻を、みだりに、所持し、譲り受け、又は譲り渡した者は、5年下の懲役に処する。
第2項 営利の目的で前項の罪を犯した者は、7年以下の懲役に処し、又は情状により7年以下の懲役及び200万円以下の罰金に処する。
第3項 前二項の未遂罪は、罰する。
大麻リキッドはその形状や使用方法から、乾燥大麻や他の違法薬物に比べて手にするハードルが低いかもしれませんが、大麻リキッドを所持することは大麻取締法違反という犯罪になります。
設定されている刑罰も、「5年以下の懲役」と軽いものではありません。
大麻リキッドなどの違法薬物に手を出さないようにすることはもちろんですが、もしも手にして刑事事件・少年事件となってしまったら、早めに弁護士に相談することをおすすめします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、大麻リキッド所持事件などの大麻取締法違反事件についてのご相談・ご依頼についても受け付けています。
0120-631-881では、ご相談者様の状況に合ったサービスをご案内していますので、お気軽にお問い合わせ下さい。