大阪府北堺警察署に器物損壊罪で刑事告訴されたら

大阪府北堺警察署に器物損壊罪で刑事告訴された場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所堺支部が解説します。

◇器物損壊罪で刑事告訴◇

消防隊員である公務員のＡさんは、１０日ほど前に、堺市内の居酒屋でお酒を飲んでいた際、店員の接客態度が悪いことに腹を立て、店長を呼び出して注意してもらいました。
しかし、その後も店員の態度は改善されず、挙句の果てに注文した料理が提供されませんでした。
ついに激高したＡさんは、テーブルの上のグラスを床に叩きつけて割ってしまったのです。
すぐに我に返ったＡさんは、警察を通報されてはまずいと思い、飲食団を支払ってお店を出ました。
しかし昨日、大阪府北堺警察署の警察官から「１０日ほど前に、居酒屋で起こした器物損壊事件で被害者から刑事告訴されている。事情聴取したいので警察署に出頭してくれ。」と電話がかかってきました。
（フィクションです）

◇大阪府北堺警察署◇

【所在地】〒５９１－８０２１　大阪府堺市北区新金岡町１丁１番１号

【電話番号】０７２－２５０－１２３４

大阪府北堺警察署は、堺市北区を管轄する警察署です。
管内は、主に住宅密集地が広がっていますが、世界遺産に登録された百舌鳥古墳群を構成するいたすけ古墳等、歴史文化遺産を有しており、最近は観光客も増加しているようです。
警察署の規模としては、大阪府警の中では中規模の警察署で、警察署内には男性用の留置場が設置されています。

◇刑事告訴を検討◇

～器物損壊罪～

人の物を壊したり、人が飼っている生き物を死傷させると器物損壊罪となります。

刑法第２６１条
他人の物を損壊し、又は傷害した者は、３年以下の懲役又は３０万円以下の罰金若しくは科料に処する。（刑法第２６１条抜粋）

「損壊」とは
物質的に物そのものの形を変形又は滅失させるだけでなく、その物の効用を害する行為が、器物損壊罪でいう「損壊」に当たります。
つまりＡさんのように、お店の食器を割る行為は当然のこと、飲食店の食器に小便を入れて、その物を本来の目的に供することができない状態に至らしめた場合も、器物損壊罪となる可能性があります。

～親告罪～

親告罪とは、告訴がなければ公訴を提起することができない犯罪です。
Ａさんの起こした器物損壊事件をはじめ、名誉毀損罪、侮辱罪、秘密漏示罪、過失傷害罪、私用文書等毀棄罪、略取誘拐罪や親族間の窃盗罪等がこれに当たります。
※平成２９年の刑法改正までは、強制わいせつ罪や強姦罪（現在の強制性交等罪）等も親告罪とされていましたが、現在は非親告罪となっています。

「告訴」とは

告訴とは、告訴権者が、捜査機関に対し、犯罪事実を申告し、犯人の刑事罰を求めることです。
告訴は、犯罪被害にあった際に、警察等の捜査機関に提出する被害届とほぼ同じ効力がありますが、捜査機関の対応は異なります。
被害届は、犯罪被害の事実があれば比較的容易に警察に受理されますが、告訴については一定の条件が揃わなければ受理されません。
また親告罪については、告訴できる期間が法律的に定められており、その期間は、犯人を知った日から６ヶ月以内です。
また告訴された事件は、これによって捜査が開始され、司法警察員は、事件を速やかに検察官に送付する義務を負います。
さらに、検察官は、起訴・不起訴の処分を告訴した者に通知する義務を負うと共に、告訴した者から請求があるときは不起訴理由を告知する義務を負うことになります。

◇刑事告訴に対応する弁護士◇

大阪府北堺警察署の刑事事件を扱っている弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所堺支部は、刑事事件専門の法律事務所です。
器物損壊罪などの親告罪で刑事告訴されてお困りの方は、お気軽にご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所堺支部では、初回の法律相談を無料で承っております。