盗撮事件の刑事処分 略式起訴で罰金刑
- 2020年1月18日
- コラム
盗撮事件の刑事処分(略式起訴による罰金刑)について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所堺支部が解説します。
~盗撮事件から略式起訴までの流れ~
Aさんは、3ヶ月ほど前に、JR阪和線の熊取駅構内において、女性のスカートの中をスマートフォンで盗撮しました。
犯行を目撃した駅員に捕まったAさんは、通報で駆け付けた大阪府泉佐野警察署の警察官に警察署に連行されて取調べを受けました。
その日は逮捕されずに帰宅することができたAさんでしたが、その後も何度か警察署に呼び出されて取調べを受けました。
Aさんは弁護士を選任しようか迷い、そのことを取調べを担当する警察官に尋ねると、警察官からは「大した事件ではないから裁判にはならないよ。」と言われたので、弁護士を選任していませんでした。
そして数週間前に、検察庁に呼び出されたAさんは、検察官の取調べを受けた際に、検察官から「略式起訴による罰金刑になります。」と言われ書類に署名しました。
(フィクションです。)
盗撮事件
大阪府内で盗撮事件を起こすと、大阪府の迷惑防止条例違反となります。
大阪府の迷惑防止条例では、盗撮の法定刑が「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」と定められています。
とはいうものの、初犯の場合は、犯行を認めて、罰金刑に同意すれば、ほぼ略式起訴による罰金刑となっています。
略式起訴(罰金)って?
略式起訴(罰金)とは、簡易裁判所において,公判手続を経ないで罰金又は科料を科する簡易手続のことをいいます。
この手続きを簡易裁判所に請求するのは検察官です。
この手続きを簡易裁判所に請求するには
①簡易裁判所の管轄に属する事件で、かつ、100万円以下の罰金又は過料を科し得る事件であること
②略式手続によることについて、被疑者に異議がないこと
の要件が必要です。
大阪府の迷惑防止条例で盗撮の法定刑が「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」と定められていますので、これによって①の要件は満たしています。
また②の要件のために、検察官は必ず略式起訴による罰金刑を請求する際は、被疑者本人にこの旨の同意を求め、同意書を作成します。これによって②の要件を満たします。
略式起訴(罰金)の特徴
略式手続による場合、いわゆる刑事裁判は開かれることがありません。
よって、もしも犯行を認めないという場合では、そもそも略式手続によることにつき異議を申し立てる必要があります。
また略式手続では、最終的な処分として罰金又は科料に科されることになり、懲役や禁錮刑が科されることはないという点も、大きな特徴の一つです。
◇略式起訴(罰金)のメリット◇
前記の通り、裁判が開かれることがありませんので、刑事手続きから早期に解放されます。
また、この手続きにおいては、100万円以下の罰金又は科料が科されることとなりますので、懲役や禁錮といった、身体の拘束を伴う刑罰を受けることはありません。
◇略式起訴(罰金)のデメリット◇
前記の通り、略式手続について、被疑者の同意が必要になりますので、容疑のかけられている事実を争っている場合に略式手続がとられることはありません。
罰金や科料についても刑罰ですので、前科がつくことになります。
盗撮事件に強い弁護士
略式起訴(罰金)について不安や疑問がある方、略式裁判(罰金)を希望される方は、刑事事件の実績豊富な弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所堺支部にご相談ください。