在宅起訴された…刑事裁判の流れについて解説
- 2023年12月24日
- コラム
在宅起訴された方の事件を参考に、刑事裁判の流れについて解説します。
参考事件
堺市に住むAさんは、半年ほど前に飲酒運転で人身事故を起こしてしまいました。
これまでAさんは逮捕等で身体拘束を受けていませんが、先日、大阪地方検察庁堺支部で検察官の取調べを受け、そこで検察官から「今回の事件は起訴します。今後は、裁判所から通知が届くので、その通知に従ってください。」と言われました。
Aさんは、今後の刑事裁判がどのような流れで進んでいくのか心配です。
(フィクションです。)
起訴状等の書類が届く
まず自宅に起訴状等の書類が届きます。
自宅に届く書類の中には、弁護人についての書類もありますので、定められた期日までに裁判所に返送しなければなりません。
弁護人を決める
すでに私選の弁護人を選任している場合は、その旨の回答をすれば、引き続きその弁護士に刑事裁判を担当してもらうことができますが、まだ弁護人を選任していない場合は、まずは私選弁護人にするのか、国選弁護人にするのかを決めなければいけません。
国選弁護人にする場合は、その旨を記載した書類を裁判所に郵送すれば、後日、担当の国選弁護人となった弁護士から連絡が入るでしょう。
私選弁護人にする場合は、自分で弁護士を探して選任しなければいけません。
事前に裁判の日程が決まる
起訴されてから1~2ヶ月の間に、第一回目の裁判の日程が決まります。
事前に裁判所と日程の調整が行われて弁護人を通して被告人の都合を聞いてもらうことができるので安心してください。
※裁判員裁判など公判前整理手続が行われる場合があります。
刑事裁判の流れ
刑事裁判は以下の流れで行われます。
①冒頭手続き
↓
②証拠調手続き
↓
③最終弁論
↓
④結審
↓
⑤判決の言い渡し
冒頭手続き
冒頭手続きでは、被告人の人定確認が行われると共に、起訴状が朗読されて起訴内容が明らかとされた後に、被告人に認否が問われます。
証拠調手続き
検察官や弁護人による冒頭陳述が行われ、提出された証拠が取り調べられると共に、被告人や証人に対する尋問が行われます。
最終弁論
まず検察官が被告人の処罰・量刑について最終の意見を述べます。(論告・求刑)
続いて弁護人が、被告人の処罰・量刑等について、最終の意見を述べます。(最終弁論)
そして最後に、被告人の最終意見陳述が行われて刑事裁判は結審します。
判決の言い渡し
裁判官が判決を言い渡します。