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公務員が痴漢で逮捕されたらどうなる!捕まった後の流れと懲戒処分について
痴漢とは?痴漢はどのような行為が罪になるのか
大阪府の職員が痴漢容疑で逮捕されたというニュースなど、公務員の痴漢事件の報道を目にする多くなってきました。
痴漢とは、各都道府県のいわゆる迷惑行為防止条例で規制されている、卑猥な言動を行うことを言います。
各都道府県の条例によって規制されている行為の内容や刑罰の内容に若干違いはありますが、「痴漢」という名前で規定されている条例はありません。
簡単に痴漢行為を定義づけするならば、「強制わいせつに当たらない程度の身体接触行為」ということができるでしょう。
ですから、服の上から他人の胸や尻を軽く触る行為や電車内で密着している状態であえて離れない行為などは強制わいせつとまではいえませんがわいせつな接触行為にはなるので、卑猥な言動にあたり、痴漢といえるでしょう。
公務員が痴漢で捕まるとどうなる~逮捕後の流れ~
大阪府や堺市の職員などの公務員たる地位にある人が痴漢行為をした場合、逮捕されてしまうと報道されるリスクが生じます。
これは、公務員という社会的に信用がある職業の方の刑事事件については、社会的に注目を集めやすく公共のためには周知する必要が高いと考えられているからです。
もっとも、公務員であるか否かによって逮捕後の刑事手続に大きな違いはありません。
逮捕後勾留が決定されれば、最大20日間身体拘束を受けることになりますし、起訴されれば罰金や懲役刑といった刑罰を受けることになります。
仕事や資格は喪失するのか?
公務員の懲戒処分のケース
公務員は国家公務員法や地方公務員法の適用を受けるため、法律の規定に従って懲戒処分を受けることになります。
国家公務員であれ、地方公務員であれ禁錮以上の判決を受けることになれば、執行猶予が付されたとしても免職になることになります。
また、学校の教員であった場合には、禁錮以上の判決を受けることになれば、教員免許自体を失うことになってしまいます。
もっとも、禁錮以上の判決を受けなかったとしても、懲戒されてしまう可能性があります。
それは、品位を害したり、信用を失墜させたりしたと言われてしまう場合です。
公務員はその公共性から、品位を維持し信用を保持することが義務付けられています。
ですから、たとえ痴漢のように比較的軽微といえるような犯罪をしてしまったとしても、信用失墜行為にあたるとして懲戒処分を受ける可能性があるのです。
特に、逮捕されてしまった場合は、報道される可能性が高いため、社会的な信用を失ったと判断される可能性が高いといえます。
痴漢で逮捕されたときの刑事処分
不起訴
痴漢事件で捜査を受けることになった場合、特に公務員の場合には、前科を避けることを考える必要があります。
前科を避けるとはつまり起訴を避けることを意味します。
痴漢事件での不起訴には大きく分けて①嫌疑なし、②嫌疑不十分、③起訴猶予の3つが考えられます。
痴漢行為自体をやっていない場合、その主張が認められれば①嫌疑なしとなりますし、痴漢行為の立証ができなければ②嫌疑不十分となります。
しかし、多くの場合には③起訴猶予での不起訴となります。
起訴猶予とは、犯罪の嫌疑があり、その立証もできるが今回に限り起訴しないでおこうというもので、被害者と示談ができていることなどが考慮されます。
罰金
痴漢事件で被害者と示談が出来ていない場合、初犯であれば略式手続での罰金刑になることが多いです。
略式手続とは、法廷に立たずに刑罰を受ける手続きで、公開の法廷に立つ必要がないため、一般人に知られる可能性を減らすことができますし、時間や労力をかけないで済みます。
もっとも、罰金刑ですので、前科がつくことにはなります。
懲役
痴漢事件の再犯の場合、罰金刑ではなく、正式な裁判を受けることになる場合が多いです。
正式な裁判つまり公判を受けることになった場合、有罪判決となれば懲役刑が選択されることが一般的です。
初めて公判を経験する場合には執行猶予付きの判決となる場合がほとんどですが、回数を重ねると実刑となることもあります。
無罪
痴漢行為を行っていないと主張していたにも関わらず起訴されてしまった場合でも、公判で無罪を勝ち取ることで前科を避けることができます。
無罪判決が出るのは極めてまれですが、弁護士の力を借りることで無罪を勝ち取れる可能性を上げることができます。
公務員が痴漢で逮捕されたときには早めの対処が必要
公務員の方が痴漢で逮捕された場合には、早期の身体解放や取調べに対するアドバイスは当然のこと、報道関係への折衝や職場との調整など刑事事件の処分に関すること以外にも様々な活動を並行して行って行く事が必要になります。
ご家族の方が逮捕されてしまった場合には、できる限り早く専門家である弁護士に相談しましょう。
痴漢事件を弁護士に依頼するメリット
身体拘束からの解放
弁護士は捜査機関や裁判所と交渉して、早期に釈放するように働きかけをすることができます。
取調べに対するアドバイスを受けられる
取調べについて、なんの知識もないまま臨んでしまうと、その後の処分に大きく悪影響を及ぼしてしまうことがあります。
弁護士から取調べで供述する内容や権利についてアドバイスをもらうことで、安心して取調べに臨むことができます。
被害者との示談交渉を任せることができる
痴漢事件は性犯罪の一種なので、加害者が直接被害者に接触することは基本的にできません。
しかし、不起訴を目指すにあたっては被害者との示談が大きく影響します。
弁護士であれば、被害者との示談交渉を行うことができますし、示談締結の可能性も高めることができます。
報道機関や職場との調整
報道機関へ報道しないよう申入れをすることや、職場に対して懲戒処分しないように申入れを行ったり、復帰に関しての調整などを行うことができます。
早期解決のためには刑事事件に強い弁護士を
刑事事件は時間との勝負です。
特に身体拘束を受けている場合には、捜査に時間制限があり、早期に様々な活動を行っていく必要があります。
また、痴漢事件の場合には、逮捕されて2日後には略式手続での罰金刑が下る可能性もあり、処分を待ってもらい示談交渉などに早期に着手する必要があります。
時間が限られている中で、最大限のよい結果をお望みであれば、刑事事件に強い弁護士に依頼しましょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件に特化した法律事務所です。刑事事件に強い弁護士が一貫した弁護活動を行います。
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則竹理宇