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前科の不利益と回避方法 | 刑事事件の弁護士ならあいち刑事事件総合法律事務所 堺版

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前科の不利益と回避方法

前科による日常生活の不利益

前科がつくと前科調書に名前が記載される

前科がついた場合の措置としては、罰金以上の刑に処せられた者が、検察庁の管理する前科調書に記載され、本籍地の市区町村で管理される犯罪人名簿に一定期間掲載されることなどがあげられます。不起訴処分になれば、前科がつくことはありません。

前科調書は、検察官が容疑者の前科の有無を調べる際や、裁判の際における前科の有無・内容を証明する証拠として用いられます。前科の有無・内容は裁判の際の量刑を大きく左右します。

前科調書は、検察庁で管理され、本人も見ることはできません。また、前科調書に記載された前科は一生消えません。前科の記録された市区町村の犯罪人名簿は、前科が一定の職業について資格取得の欠格事由になっていないかを確認したり、選挙権や被選挙権の有無を確認したりするために用いられます。

犯罪人名簿は、限られた機関の人しか見ることはできず、本人も見ることはできません。また、この犯罪人名簿の前科は一定期間が経過すると消えてなくなります。

前科があると資格・職業が制限されるおそれがある

前科があると以下のような、公務員、士業、国家資格など、資格・職業が制限されるおそれがあります。

教員 教育職員 行政書士 一級建築士 公認会計士 一般職の国家公務員 裁判所職員 自衛隊員 司法書士 社会福祉士 介護福祉士 税理士 地方公務員 保護司 宅地建物取引業者 宅地建物取引士 医師 外国医師 外国歯科医師 外国看護師等 気象予報士 歯科医師 歯科衛生士 獣医師 保健師 助産師 看護師 准看護師 薬剤師

海外旅行制限が制限される

前科があると、海外旅行が制限される場合もあります。旅券法により、禁錮以上の刑に処せられた場合(執行猶予が付された場合も含む)は、旅券の発給等が制限を受ける可能性があります。また、禁錮以上の前科がある場合は、旅券返納命令の可能性があります。
前科があると,旅行先の国の入国審査に引っかかってしまうこともあります。
 

ネット上に前科歴が残る

最近は,事件に関してニュースで報道されたものがインターネット上などに長く残っていることも少なくありません。そのため、知人、親戚、会社などに、事件のことがばれてしまい、前科があることが知られてしまいます。

ネット上に前科歴が残ることで、本人の問題だけではなく、家族の社会生活にも不利益が生じる可能性があります。

前科がつかなくても前歴がつくことがある

前科によく似た言葉に、前歴というものがあります。「前科前歴」と一括りに扱われることも多いですが、両者には明確な違いがあります。

逮捕・起訴されて、裁判で有罪判決を受けた人は前科が付きます。これに対し、逮捕されたが起訴されず、裁判にかけられなかった人に付くのが、前歴です。

逮捕されて不起訴となった場合、前科がつくことはありません。しかし、逮捕されたという事実は残りますので、前歴は付く事になります。つまり、たとえ誤認逮捕であっても、逮捕という事実があった場合は、必ず前歴がつくということです。

前科をつけたくなければ不起訴処分を獲得すること

前科をつけないための有効な手段として、不起訴処分を獲得することが挙げられます。
不起訴処分になると、裁判をしないために前科はつかず、逮捕、勾留されている容疑者は釈放されることになります。

不起訴処分は、罪を犯していないのに容疑者にされてしまった人はもちろん、罪を犯してしまった人でも、犯罪行為の内容と被害弁償・示談等の犯罪後の事情や本人の反省状況などを考慮して認められることがあります。

不起訴処分を勝ち取るためには、捜査の初期段階から、適切な弁護活動を行うことが有効です。検察庁の検察官が起訴・不起訴を決める前、逮捕された場合は逮捕後すぐに、刑事事件の得意な弁護士に依頼して検察官に不起訴になるよう働きかけてもらいましょう。

不起訴処分にするためには弁護士をつけることが重要

不起訴処分になるためには、弁護士から検察官に対して、証拠が不十分であること、アリバイの存在、被害弁償、示談の成立、告訴の取消、被害届の取下げなどの容疑者に有利な事情を主張していくことが重要です。

また、被害者がいる犯罪では、被害者と示談をすることも不起訴処分を獲得するために大変有効です。被害者に対する被害弁償や示談については、当事者同士で行うと、感情が先行してトラブルになったりすることもあるので、通常は、弁護士が弁護人として間に入って行う形になります。

そのため,不起訴処分を獲得するためには,弁護士を弁護人として選任し,被害弁償や示談に当たってもらう必要があります。

被害者との間で示談が成立すれば、刑事事件の処分が軽くなったり不起訴になったりするだけでなく、被害者から民事訴訟で損害賠償請求をされることも防げます。

示談を成立させるには、弁護士が被害者と犯人の間に入って粘り強く示談交渉をすることが大切です。不起訴処分の獲得・示談交渉は、刑事事件を専門に扱う弁当事務所の弁護士にお任せ下さい。


 

おわりに

逮捕されて前科がつくと様々な不利益が生じます。そのため、逮捕された際には可能な限り前科を回避するための行動が必要です。その場合、できるだけ早く刑事事件に強い弁護士に相談することが重要です。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件に専門特化した法律事務所です。前科の回避に豊富な経験と実績があります。一刻も早くご相談ください。

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